「ミラクルボンバーX」
〈前回までのあらすじ〉
街の平和を陰から守る正義の使者。
それが秘密戦隊「ミラクルボンバーX」である。

悪の組織、来栖川重工の野望を叩き潰すために
今日も闘い続けるのだ。
がんばれ!まけるな!ミラクルボンバーX!
第23話「新たな仲間」

うわーっ、巨大マルチが出たぞーっ

志保「坂ちゃん、出動よ!」
坂下「よし、坂下デイジーカッター、発進するぞ!」

志保「志保ブルーサンダーエアウルフ、急行するわ!」

坂下「そこまでだ、マルチロボ!」

志保「街を騒がす悪い子は、問答無用でぶっ飛ばすわよ!」
坂下「坂下ビーム!」

ビビビビビビビビビビビビビッ
志保「志保レーザー!」

キュンッキュンッキュンッキュンッキュンッ

坂下「何か・・・・・・・、これって、オレらの方が悪役って感じしないか?」
志保「そうね、私のちいさな胸がちょっぴり痛んでるわ」

坂下「と、いうことで引き上げる。攻撃は峰打ちだから安心しろ。」

志保「これからは心を入れ換えて、健やかに暮すのよ」
−−−− こうして街の平和は守られた。 −−−−

坂下「と、いう初夢を見たんだ」
志保「あんたの変な夢に、私までチンケなメカで登場させないでよね」
坂下「志保ブルーサンダーエアウルフかっこいいじゃんか」
「ヘリ形態からロボ形態に変形するんだぞ」
志保「坂ちゃんの脳内ロボなんてどうでもいいわよ」

志保「ところで、その足下のは何よ?」

坂下「昨日、玄関にダンボールで捨ててあったんだ」
「捨て猫ならぬ棄てマルチだな」
志保「それ・・・来栖川製品よね?」
坂下「そうみたいだな。多分試作品なんじゃないか」
志保「・・・・来栖川の罠かもしれないわよ」
坂下「だとしても構わん。」

志保「随分、そのマルチ達をかばうじゃない」
坂下「こいつら、水汲みとか手伝ってくれるし、結構助かってるんだ」
志保「水汲みって、あんた・・・・」
坂下「名前も付けたんだ。ザビたん、イビる、ガブちょ」
「名前を呼んで寄って来るヤツがそいつだ」

志保「つまり、坂ちゃんには見分けられてないってことね。」

坂下「そういう志保こそ、そいつらは何だ?」

志保「私は今年は犬猫だけでなく、獣人も召喚出来るようになったのよ!」
坂下「獣人?」

志保「名前は右仔(うこ)と左仔(さこ)よ」
「右にいるのが常に右仔よ」

坂下「それって、どっちでもいいってことだよな」
志保「召喚出来るようにはなったんだけど、還し方がまだ解らないのよね」
坂下「今までの犬猫は召喚した後どうしてたんだ?」
志保「勝手に帰っていってたわよ」
坂下「結構アバウトだな」

志保「まぁ、いいわ、この子らもお腹が減ったら、そのうち勝手に還っていくと思うし」
坂下「エサやってないのかよ」
志保「坂ちゃんだって、あのぷちマルチにエサをあげてるの?」
坂下「あれはソーラーバッテリーで動くから勝手に充電されてるんだ。」
志保「へぇ、意外と省エネタイプなのね」

坂下「おそらくな」
志保「おそらくって、憶測なの?!」
坂下「だって説明書とか無かったし」

遠野「ぷちマルチは燃料電池で動いてますから、1年に1回、電池交換しないとダメですよ」
志保「そうなの?って、あんた誰よ」
遠野「ボク、遠野っていいます」

遠野「坂下先輩、志保先輩、ボクをこの『面白戦隊クラブ』に入れてください!」

坂下「・・・・・誰だ、知り合いか?」
志保「私が知るわけないでしょ」

遠野「ボク、学校の廊下で先輩にぶつかってから、ずっと坂下先輩に憧れてたんです」

志保「ひゅ〜ぅ、ひゅ〜ぅ、後輩からの衝撃的な告白よ♪どうする?坂ちゃん」

坂下「どうするも何も、『ミラクルボンバーV』は街の平和を陰から守る秘密組織だ。」
「それをどうしてコイツが知ってるんだ?怪しいだろ、しかも何だ『面白戦隊クラブ』って」

志保「ねぇねぇ、遠野くんだっけ?」
遠野「はい」

志保「坂ちゃんの水着写真があるんだけど買わない?」
遠野「買います!」
坂下「即答かよ、それより人の話を聞けよ、お前ら」

志保「更に今なら、バイト先で盗み撮りした着替え写真も付けるわよ」
遠野「いくらですか」
坂下「志保、お前いつの間に撮ったんだ!」

志保「そしてそして、廊下で転倒した坂ちゃんの写真も萌えコラに加工するけど、どお?」
遠野「是非お願いします!」

志保「商談成立ね」
坂下「お前らいったい何の話しをしている!」

志保「何よ、つまりアレでしょ」
「坂ちゃんに一目惚れして、一緒のミラクルボンバーVに入りたいって言ってんでしょ」
「いいじゃん、入れてあげればさ。オッチャン達も5人目を探してたし。」

坂下「そんな下らない理由で仲間に出来るわけないだろ」
「コイツが、どこのどいつかも解ってないのに」
遠野「ボク、先輩と同じ学校の1年後輩ですよ」
坂下「オレはお前を知らないんだよ」
遠野「ですから、友達から始めればいいじゃないですか」
坂下「何でお前と付き合うこと前程で、友達にならなきゃならんのだ!」

遠野「そのためのプレゼントなのに・・・」
坂下「プレゼント?」
遠野「そのぷちマルチです。お近付きのしるしと思って」
坂下「お前か!玄関に棄てていったのは!」

遠野「棄てていったは酷いですよ、驚いてもらおうとこっそり置いただけなのに」
坂下「ああ驚いたさ、だがプレゼントだって言うなら取り扱い説明書くらい同封しとけ!」
志保「坂ちゃん、説明書じゃなくて手紙でしょ」

坂下「とにかく、メンバーに入れるかどうかは、段平やセバスにも相談しないとダメだ!」
志保「段平のオッチャンやセバスの旦那もOKって言うわよ、きっと」
坂下「志保はコイツを怪しいと思わないのか?マルチは罠かもしれないと言ったくせに」

志保「だってプレゼントだったんでしょ?恋のなせる業よね♪全然問題ないわ」
坂下「じゃあ、このマルチはどこで手に入れたんだ?」
「試作品なんて簡単に手に入る物じゃないんだぞ」

遠野「それ、ボクん家にあったんです。」
「ボクの父親は来栖川重工の重役なので、試供品とかいっぱいあるんです」

坂下「そら見ろ、やっぱり来栖川重工の手先じゃないか」

遠野「違います!ボクは先輩の純粋なファンなんです!」
「だから先輩のことが知りたくて、いろいろ調べたんです!」
坂下「つまりストーカーか」

遠野「熱狂的ファンです」
志保「恋は盲目なのよね、私は応援するわよ♪」
坂下「応援すんな!」

坂下「オレは絶対に反対だからな!」
「段平だって、こんな得体の知れないヤツを仲間にするもんか」

志保「まあ、取り敢えず『ミラクルボンバーV』の5人目かどうか、
段平のオッチャンに聞いてみましょうよ」

段平「ん?こいつ?うん。いいよ、5人目で」
坂下「おい!」
−−−− こうして街の平和は守られていくのだ。 −−−−
ついに5人の戦士が揃った!
しかし、ミラクルボンバーXの死闘はまだまだ続く。

闘え!ミラクルボンバーX!
負けるな!ミラクルボンバーX!

ちなみに、ぷちマルチと獣人の総合戦闘能力は0である。